2015年7月8日水曜日

KOVAL DRY GIN



KOVAL DRY GIN
47% 500ml
相場4000円ぐらい?

HANDMADE IN CHICAGOのプリントされている通り、シカゴの蒸留所から。
KOVAL蒸留所は2008年に創業、禁酒法以来、シカゴにはじめての蒸留所だそうです。
そして2015年6月に日本解禁。
まずはウイスキー4種とジン1種の発売。
ハイブリッドスチルとかいう、なんかよーわからんけどすごいっぽい蒸留方法で作られてる感じです。
若さと女性らしさを感じるボトルデザインが素敵っすね。
なんかアラサ―向けのオーガニックな化粧品関係のデザインっぽい…と思っていたら、やはり“オーガニック”にこだわってるぽいですね。




デザインに関しては、たぶんかなり凝ってると思います。
キャップはたぶん木製、ラベルも立体感あるプリント、見てよし、触って良しのデザイン。

ボトルをあけてすぐにわかる特徴的な香り。
HEWや、GILTと同系統の香り。
口で上手くは説明できないけど、いちばんしっくりくるワードが“レモンクリ―ム”
乳酸菌飲料のような酸味と乳感。
「マミー」とか「ピルクル」みたいな感じ。
最近はやってんのかなぁ、この香り。

口に含んだ最初の印象もやはりHEWと近しい。
やわらかで丸みのあるシトラス感。これがレモンクリームという表現の所以。
ほかにもピーチのような…とも形容される、その気持ちもわかるけど、やはり飲んでみないとわからんね。

支配的なミルキーかつシトラスの香り。
これはHEWやGILTにも共通するが、そのなかでこれが一番ジンらしいかも。
HEWは同様の香りが強く、口に含んだ時の最初の印象を素直に展開してフィニッシュまで。
GILTは同じ香りに重厚さとオイリーな印象を付して口の中をまとわりつくような舌触り、爽やかさが捨てた感じ。
どちらも異色だけれど、KOVALは二つにくらべてスパイシーさや爽やかさ、苦みがあり、ジンらしい。
他の多くのジンに比べるとやはりジュニパーは控えめな印象だけれど、それでもある程度の存在感を見せている。
花っっぽさ、草っぽさ、根っこっぽさ。それらも幾分は感じられ、複雑さもある。


総評

まず特有の乳酸菌飲料臭を鼻で感じ、口にフローラル、スパイシーな香りがうごめいて、それらがさったあとに、アルコールの刺激とともに、また乳酸菌飲料臭が漂う。
そんな感じでしょうか
このレモンクリーム感はなかなか斬新ですが、特殊なタイプにつけ、家に常備しておきたいタイプ、とは違うかんじでしょうか。
すくなくともHEWが酒棚に鎮座する自分には、もうそれで十分。
個性的なジンゆえ、好き嫌いはわかれそうでありますが、一度はHEW、GILT、そしてKOVAL、どれかを飲んでみることをお勧めします。


GOLD 999.9 GIN



GOLD 999.9 FINEST BLEND GIN
40% 700cc
相場4300円~

まぁ、すんげぇデザインですよね。
なかなかのインパクトです。
なんつーかビレッジバンガードに売ってそう

成金趣味で下品なような・・・フランス製ですって?まぁ、お洒落!素敵!

個人的には、一周回って可愛いと思います。
店頭で見て、買わなきゃ…と謎の使命感に駆られたのは、やはりこのデザインの所為でしょうね


武蔵屋さんのサイトの解説によれば、
https://www.musashiya-net.co.jp/products/detail.php?product_id=10628

産地 : フランス/アルザス地方・フジュロル
20世紀初頭、アマチュアの蒸留家がアルザス地方で見つかった純金のポットスチルのアンティークを入手したことに始まり、その後タンジェリン、ヴァニラ、アーモンドをはじめ、11種のボタニカルから作るジンの蒸留に辿り着きました、今なお蒸留工程の一部で純金のポットスティルが使われ、アルザスで製造されるハンドクラフト・ジンです。

だ、そうでございます。
同じサイトより、
ボタニカル:ジュニパー、タンジェリン、アーモンド、スミレ、コリアンダー、アンジェリカ、桂皮、ゲンチアナ・ヴァイオレット、ポピー、ヴァニラ

まず、グラスに注いだ時の印象は「金色だぁ!!」
ほとんどが無色透明なジンな中で、色つきはまだ珍しいですね。色つきの熟成モノはだいたいが琥珀色って感じですが、こいつは金色!って感じです。
すっごく綺麗な色です。



瓶をあけて真っ先に薫るオレンジの香り。
ボタニカルの“タンジェリン”の香りでしょうね。
Wikipediaによれば、
マンダリンとタンジェリン(英: Tangerine)は植物学上は同一分類のCitrus Reticulata種に属し、成熟した果実の果皮の色が黄色~橙色のものをマンダリン、橙色~赤色のものをタンジェリンと呼ぶ。なお、ポンカンやデコポン(不知火)もreticulataの仲間である。
だそうで、ま簡単にいうと温州蜜柑とごくごく近い仲間です。
蜜柑の柑橘の香りですが、甘さというよりかは爽やかさを感じる香り。もちろん甘さもあるけどね。


口に含んですぐに感じるのもやはり蜜柑系の味、特有の甘酸っぱさ。
これに類するのがギルビーだったり、ニューアムステルダムだったりとあまりいい印象を持っていないジンなだけに、最初の0.5秒ぐらいは、買ったことを後悔しましたが、すぐに他のボタニカルが後追い。
スーっと抜ける爽やかさ、意外にもけっこうスパイシーです。
そして全体的にフローラルな雰囲気で、華やかな印象が強いです。スミレ系のボタニカルのおかげかな。
割とボトルデザインのイメージとしっかりとシンクロする味ですね。
派手で華やか。静かに秘めた美しさというよりかは、キラキラ・ガツガツ系の華やかさ。

フィニッシュは意外にもしっかりとした苦み。
この苦味は他のジンよりもけっこう強めで後を引きます。
グレープフルーツ系の柑橘苦みというよりかは、茶系の苦み(?)。
なんというか、しっかりと苦い。


総評。

ぶっ飛んだデザインで、無難な味だと肩すかしを食らう気持ちですが、こいつはそれなりにボトルデザインに応えてくれたかと。
支配的なタンジェリンオレンジのフレイヴァがあっても、しっかりと複雑で楽しませてくれます。
瓶のふたを開けた時の香り、注いだグラスに鼻を近づけた時の香り、口に流し舌に触れた時の蜜柑臭、口の中で広がる華やかなボタニカル、ピリリとした刺激とともに残る苦み。
なんともおもしろいジンだと思います。

個人的には蜜柑系の味はあんまり好きではないので、また買いたいとは思いませんが、それでもしっかりと美味しいと思えました。
コスパはそこそこかな、って感じですが、おもしろい瓶が手に入ると考えれば、まぁそれなりに…。



ボトルの裏側がなかなかGOLD感があって宜しい…